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社会とともに 環境報告書 | 環境・社会 | レンゴー株式会社

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Academic year: 2018

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(1)

ジェミニ・パッケージングシステムは、近年飛躍的に拡大している通販市場に対応した、新開発の自動包装システムです。 2種類の段ボールとシュリンクフィルムだけを使用し、内容物の寸法を測定し、自動で最適な高さのケースを作成します。 そのため、従来の一般的な箱に比べ材料の使用量を削減できるだけでなく、従来は人手に頼っていた包装工程が大幅に 効率化されます。また、緩衝材が不要となり、ケースに余分な空間がなくなることで輸送効率も向上し、環境負荷低減 に大きく寄与します。

CS活動方針

基本的な考え方

品質保証の推進

情報セキュリティの管理

お客様の満足度向上への取組み

社会に価値ある商品を提供し、お客様の満足度を向上 させるため、CS 活動方針を掲げて、全社を挙げて取り 組んでいます。

▲ISO9001の取得

品質マネジメントの国際規格であるISO9001の認証を 取得し、品質マネジメントの継続的改善を通じて、お客様 の満足度の一層の向上を目指しています。

▲ヒューマンエラーの防止

お客様に安心してご使用いただく製品をお届けするた めには、ヒューマンエラーの防止が大きな課題となりま す。当社ではヒューマンエラー防止のために、品質ルー ルに関して教育訓練を計画的に実施しています。2015 年度は毎月一つの品質ルールについて対象部署全員に 理解度テストを実施するという教育訓練を行いました。 作業者がルールを認識しルールに基づいた作業を実施し ているのか、理解度テストの結果および実施状況を把 握し、その結果に基づいてフォローアップを行うことで PDCAサイクルを回し、品質保証体制の強化を図ってい ます。

安心・安全な商品をお届けするために全社を統括する 「本社CS委員会」と「工場CS委員会」を設け、全社の

活動状況を把握、管理しています。

本社 CS 委員会は年2回開催され、品質に関する重大 リスクの抽出とその低減を図る全社の活動方針や施策など

の重要事項を審議・決定しています。

工場CS委員会は月1回開催され、本社CS委員会によ り決定された活動方針のもと、各現場で実践するための より具体的な取組みを策定しています。

機密古紙を取り扱う八潮工場、尼崎工場において 2015年度に情報セキュリティ管理の国際規格である ISO27001の認証を取得しました。

近年、情報管理の信頼性と適正管理の強化が経営の 重要課題となってきています。機密書類を古紙として 原料に利用している当社でも、社内にて取り扱う情報資 産の漏えい、流出、紛失などを防止し、保護に努めなが ら適切な安全管理策を施しPDCAサイクルに即した運用 を図っています。

1. 情報共有

2. 変化・変更点への対応強化

一人ひとりの力を集結しお客様の信頼を高めよう! 基本理念:利潤を追求する経済活動の中で、顧客満足を

   最大限に向上させる 

重点実施項目:不具合を出さない環境づくり

工場CS 委員会

製品実現

内部監査 / 品質パトロール 品質方針

品質目標 各事業部門 本社CS委員会 C S 基本理念 重点実施項目

製品要求事項

お客様の 満足度の 測定

お客様の 満足度の 測定

製品 品質監査

工場名 審査登録機関

三田

(一財)日本品質 保証機構(JQA) 滋賀

岡山 武生

新名古屋 (一財)日本規格 協会(JSA) 湘南

小山 QAICジャパン(株)

工場名 審査登録機関

千葉

日本検査 キューエイ(株)

(JICQA) 葛飾

松山 豊橋 新京都 事業所 (段ボール)

▶ISO9001の認証取得工場一覧(2016年3月末現在)

長年にわたるパッケージング・テクノロジーの蓄積をベースとして、

より環境性能を高めたあらゆるパッケージの研究・開発を通じて持続可能な社会の形成に貢献します。

環境配慮型製品の研究・開発と供給

お客様に安心して製品をご使用していただくために、品質の安定化に取り組むとともに、 情報セキュリティの管理も徹底して行っています。

お客様との関わり

地球環境のために 社会とともに

「エコチャレンジ020」では段ボールケースの平均坪量 を2004年度比9.5%削減することを目標としましたが、 2015年度は9.0%の削減となり目標達成には至りません でした。これまでもパッケージの軽量化には注力してきま した。2005 年にCフルート段ボールを導入、2008 年 からは軽量原紙の本格的普及に取り組み、さらに2013 年には新たにデルタフルート段ボールを開発し全国で供 給できる体制を整えています。今後もより一層の軽量 化製品の開発と普及を進めていきます。

▶段ボールの平均坪量※指数の推移

Aフルート(5mm)

Cフルー(4mm)

Bフルート(3mm) (2mm) Eフルート(1.5mm)

▶デルタフルートとCフルートの特長

※ 段ボール1m2当りの質量

出所:全国段ボール工業組合連合会(当社にて指数化)

●Bフルートより中しん使用量を約8%削減 ●Bフルートより厚さを約25%削減 ●Eフルートより圧縮強度が約35%向上

デルタフルート の特徴

Cフルート の特徴

●Aフルートより厚さを約20%削減 ●Aフルートと同等の強度を保持

▶包装工程イメージ

▲包装システムでの取組み

シートに商 品を置く

STEP1

シュリンクフィ ルムで商品を固 定し、商品の高 さを測定して罫 線を入れる

STEP2

罫線で折り 曲げる

STEP3

もう一枚のシート を貼り合わせる

STEP4 完成

Gemini 25mm ~ 75mm の間の さまざまな高さの商品が梱包できます。

・材料使用量の削減

・物流効率の向上(CO2削減) 100

98

92 94 96

90

軽量原紙を本格展開 デルタフルート導入

2004 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015(年度)

8

(基準年度)

P25段ボールの平均坪量指数の推移 ●レンゴー ■段ボール業界

100

97.7

98.2

95.8 94.4

96.4 96.3

95.2 95.8

92.0 100 98.9 98.7 97.2

96.7

92.9 91.0 91.0

パッケージの軽量化

▲製品での取組み

パッケージの軽量化のために、薄物段ボールの開発・ 普及に取り組んでいます。当社が開発したデルタフルー トの厚さは2mmで、当社オリジナルの全く新しい規格で す。デルタフルートは外装箱としても内装箱としても使用 できるため、段ボールの軽量化、高機能化を図ること ができます。

また、厚さ4mmのCフルートは厚さ5mmのAフルー トと強度がほぼ同等でありながら容積が約20%減容する

ためAフルートの代替として広く使用されています。

段ボールの平均坪量

(2)

レンゴー スマート・ディスプレイ・パッケージング(RSDP)

現在、少子高齢化により労働人口が減少している中 で、小売店ではいかに少ない人数で効率的に商品を売っ ていくかが大きな課題となっています。 当社は、この ような課題を解決するため、レンゴー スマート・ディス プレイ・パッケージング(RSDP)を開発しました。RSDP は、単に商品を「運ぶ」「守る」だけでなく、開封・陳列 などの作業性向上や販売促進力向上など「並べる」「売 れる」という機能もあわせ持つ革新的なパッケージです。

従来の段ボールケースと比べて、商品の開封・陳列 作業にかかる時間を大幅に短縮でき省力化が図れると同 時に、美粧化も容易なため陳列商品のディスプレイ機能 を高め販売促進効果も向上します。また、商品によって は、包装面積の削減やシュリンクフィルムの併用により 外装箱を廃止できる形態もあり、包装材の大幅な削減 も可能です。

VOICE

2015 日本パッケージングコンテストに入賞

サントリースピリッツ株式会社様と 共同開発し2015日本パッケージコン テストに入賞しました。

人手不足が問題となっている昨今において、販売店における商品 陳列や包装廃棄の作業性向上は、包装設計のポイントになっていま す。この包装は、ケースとカバーの2ピース構造により、カバーを 取るだけで簡単に開封し、素早く陳列することができます。また、 ケースの4隅を三角柱の構造にすることで、カバーを外した後でも ケースの上に安定して段積みが可能で、使用後は、三角柱は平らに なってかさばらないので廃棄作業の負担低減となります。瓶が割れ ない設計にすることはもちろんですが、Cフルートや軽量原紙を活 用することで環境配慮と保護性の両立を目指しました。

今後も時代のニーズを意識し、流通現場まで考えた包装設計を 心掛けていきます。

新仙台工場 営業部営業課 岸 宏幸

レアアースを使わない蛍光体

「ガイアフォトン

®

ラクにパッと売り場ができる

「ラクッパ ディスプレイ」

蛍光体の原料であるレアアース(希土類)は産出国が 限られ、安定調達の面でリスクがあるため、現在もレア アースを使用せずに発光する蛍光体の開発が進められて います。当社が開発したガイアフォトンはレアアースを使 用しない新しい蛍光体で、ゼオライトという鉱物をベー スに身近にあり産出国も多様な銀を使って作られてい ます。LED 照明用の材料や製品の偽造防止インクなど 幅広い分野での利用が期待されています。

ラクッパ ディスプレイは、高いディスプレイ機能と充分 な強度を両立した全く新しいタイプの販促ディスプレイ です。ワンアクションで誰でも簡単に組み立て、折りたた みができ、持ち運びも楽で収納場所も取りません。 汎用性があるためさまざまな商品を陳列することも可能 で、店頭はもちろんのこと、イベント会場や展示会などあ らゆる場面の幅広い用途で繰り返し使用できます。

段ボールなのに燃えにくい

防炎段ボール「RAFEP(ラフェップ)」

段ボールは展示会場、災害時の避難場所などの公共の 場で、間仕切りや床敷きとして使用されています。しかし 防炎加工がない場合、火災による二次災害の危険性があ りました。そこで当社は、防炎製品認定基準を満たす RAFEP(ラフェップ)を開発しました。この防炎段ボール は、間仕切りだけでなく文書保存箱など幅広い用途で使 用できます。

燃焼試験1分後の様子

一般的な段ボール RAFEP ハイレンコートは、高い耐水性とリサイクル性をもつ強

耐水段ボールです。ワックス含浸段ボールはリサイクルが 難しいといわれていますが、ハイレンコートは特殊なライ ナと当社独自の原紙加工技術を組み合わせて製造し、特 殊な耐水糊を使って製造することで100%リサイクルが可 能です。野菜や魚などの水分が多い商品の輸送時に使用 でき、箱が濡れても高い強度を発揮します。

水に強い耐水段ボール

「ハイレンコート」

社会の期待に応える製品を提供し、

お客様の期待の先を行く製品の提供に努めています。

社会の期待に応える製品

陳列までの作業時間約1/7に短縮

きれいな 開け口

3 秒で 組立て

ケース上部のタブを引きます。 STEP1

両側を開きます。 STEP2

ミシン目に沿ってケース上 部と側面部を下部から切り 離します。

STEP3

できあがり!! STEP4

デザインで 訴求力

UP

カンタン開封で作業時間短縮

▶「積める・たためる・三角柱ディ  スプレイケース」

※ (公社)日本包装技術協会 2016日本パッケージングコンテスト ジャパンスター賞受賞

段ボールケース 4 箱の上に 1トン以上ある車を乗せてもこの通り !! とっても軽いのにこんなにパワフル!

軽くて力持ち!!

▶ガイアフォトン発光の様子

組立て前 組立て後

(3)

TOPICS

人権尊重の環境づくりを推進

ダイバーシティへの取組み

個人の多様な価値観を認め、個性を尊重することは企業 活動の基本です。基本的人権を守るため、国籍、信条、 性別または社会的身分などを理由とした一切の差別を 行わないことを就業規則に明記しています。さらに、社内 外の通報制度や各種相談窓口を設置し人権侵害防止に 努めています。

長女が誕生したときに、育児休業を取得しました。上長から勧められたことも あり、気持ちの面でも非常に取りやすく、同僚も快く了承してくれました。

私たちの両親は遠方にいるため、普段は妻が一人で子育てに追われています。期間 中は慣れない育児と家事に戸惑いましたが、子供を育てるのは夫婦二人の役割だと あらためて気付かされました。それ以降も、なるべく早く帰って子どもと触れ合う 時間を増やし、妻の負担を減らそうという思いが強くなりました。また、これを機 に時間の有効活用についてより一層意識するようになりました。仲間と協力しながら 効率よく業務を進めるようになり、公私ともに好影響が出ていると実感しています。 VOICE

育児休業取得で夫婦間の理解や仕事にも好影響

尼崎工場 施設部施設課 吉田 剛

▲ 人権教育を実施

毎年4月に社内啓発活動として、外部講師による「人権 講演会」を新入社員から管理職まで全ての層を対象に 実施し、従業員一人一人がお互いに人権を守る、働き やすい職場づくりを継続的に推進しています。

▲ 高年齢者雇用の促進

当社は2001年に再雇用制度を導入しましたが、その 後も法改正に対応する形で見直しを重ね、2013 年4月に は原則として希望者全員が65歳まで働き続けることがで きる制度に改定しました。

少子高齢化がますます加速する中、「生涯現役」という 合言葉のもと、従業員が定年前と変わらぬ意欲と「自分が 社会を支える一翼を担う」という気概を持って働き続けられ るよう、今後も再雇用制度の拡充を図っていきます。

▲ 女性の活躍推進

2014年4月、女性活躍推進室を新設し、女性活躍の 支援体制を一層強化し、個々の能力を最大限に発揮でき る企業風土づくり、環境整備に取り組んでいます。

2016年3月には、女性活躍推進法に基づく「女性の 活躍推進に関する行動計画」を策定しました。女性の 活躍を当社の成長戦略の重要な柱の一つと位置づけ、 女性の採用促進と職域拡大に注力するとともに、キャリア やライフステージに応じた研修・個別支援を通じて女性の さらなる意欲と能力の向上を図ります。また、性別を 問わず働きやすい職場を実現していくため、男性が育児 休業を取得する風土の醸成を進めています。

▲ 障がい者雇用の促進

障がい者雇用は誰もが働きやすい職場環境を整える上 で大切な取組みです。当社では、障がい者雇用への理解 を深め、職域の拡大に取り組んできました。

2015年6月現在、障がい者雇用率は2.2%であり、 法定雇用率を上回る水準となっています。今後も障がい 者の方が生き生きと長く活躍できる職場環境を整備して いきます。

人権講演会の様子

▶再雇用者数と再雇用率

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度

定年者 58 81 46 49 75 再雇用者 35 54 32 35 62 再雇用率 60.3% 66.7% 69.6% 71.4% 82.7% (名)

▶障がい者雇用率

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年

障がい者雇用率 1.9 1.8 2.2 2.3 2.2 (%)

ワーク・ライフ・バランスの

実現に向けた雇用環境の整備

一人一人が充実感・満足感を持ち、ライフステージに あわせた多様な働き方ができるよう育児・介護のための 両立支援制度など、ワーク・ライフ・バランス施策を推進し、 雇用環境を整備しています。

子育て支援制度や出産祝い金(第3子以降は100万円を 支給/2006 年 4月~2016 年 3月末で延べ266 名が 受給)などの制度面・経済面のサポートだけでなく、制度 の利用方法や利用者の体験談を掲載したパンフレットを 作成し、従業員の意識啓発を行っています。

4期目となる次世代育成支援対策推進法に基づく行動計 画は、男女ともに育児休業を取得しやすく

職場復帰しやすい環境整備を新たな目標 とし、ワーク・ライフ・バランスのさらな る実現に向けた取組みを推進しています。

(%)

20 30

10 60

20 40

0 (名)

0 2011  2012  2013  2014  2015   (年度)

●男性取得率

11

■女性  

■ 男性

13 18

7.8 5.8 6.5

7.0

31 11

10 10

23 19.6

11 13

▶育児休業制度利用者数

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度

男性 7.0 6.5 5.8 7.8 19.6 女性 91.7 100.0 78.6 100.0 100.0

▶育児休業取得率 (%)

▶採用者数(総合職)と管理職数

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度

採用者数 78 78 71 68 52 うち女性 11 7 14 13 16 女性比率 14.1% 9.0% 19.7% 19.1% 30.8% 管理職数 539 560 586 620 641 うち女性 12 14 16 17 21 女性比率 2.2% 2.5% 2.7% 2.7% 3.3% (名)

女性の活躍を推進するためには、日々の指導育成を行う上司の役割が重要という認識から、 2015 年 8 月、管理職(141 名)を対象に研修を行いました。マネジメント力強化や女性への 効果的な指導・サポートについて学び、「性別に関係なく仕事を配分する重要性が分かった」 「マネジメントにすぐに生かしたい」との声が寄せられました。

9月には、課長代理・主任の女性(37 名)を対象とした研修を行い、受講後も上司の指導を 受けながら、女性各人が作成した“アクションプラン”の目標達成に向けた取組みを継続し、 上司研修との相乗効果を図っています。今後も、全従業員に向けた教育・キャリア形成支援

を強化、充実していきます。 上司研修の様子

管理職を対象に女性活躍支援研修を実施

企業にとって最大の資産である「人財」を大切にし、一人一人が意欲とやりがいを持って働ける 環境をつくりだすために、人事制度や教育制度、健康・人権対策の整備・拡充を進めています。

働きやすい職場づくり

社会とともに

1. 総合職女性採用比率を3割以上とする

2. 女性管理職数を倍増する(2014年度19名→40名以上)

3. 営業外勤および製造現場で働く女性(正社員)の数を 2倍以上とする

(4)

VOICE

人事部 海外研修生 高井 久美子

全要素生産性(TFP)向上の取組み

キャリアに応じた教育研修

メンタルヘルス

国が企業へ「働き方改革」による長時間労働の是正 を促す中で、当社としても将来を見据え、2015年度より 「全要素生産性(TFP:Total Factor Productivity)向 上による総実労働時間削減」の取組みを本格的にスター トしました。生産性についてあらゆる要素を分析して、技 術革新とともに人の働き方、心のありようも意識しながら 生産性を高めることに取り組み、「所定外労働時間の削減」 と「年次有給休暇の取得促進」を労使一体となり推進し ています。

取組み初年度の成果として、啓発活動により年次有給 休暇取得の意義・必要性が浸透し、各職場で種々の工夫 を重ねた結果、平均取得日数は目標の「10日以上」を 達成し、11.1日となりました。2016年度も全社を挙げ てさらなるTFP向上に取り組んでいます。

当社は従業員こそが企業の財産、すなわち“人財”で あると考え、従業員の成長を積極的にサポートするため、 キャリアに応じて充実した教育研修を実施しています。 従業員の成長を第一に考え、体系的な教育研修を実施 することで、“高度な知識・技能、責任感と気概を有し、 かつ時代の変化に的確に対応できる柔軟性、創造性のあ る従業員”の育成を目指しています。

セルフケア、ラインケアを推進するために、メンタルヘ ルスに関する社内研修を実施するとともに、2016年2月 より、ストレスチェック制度を実施しています。

また、労使でメンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種(ライ ンケアコース)の受験を推奨しており、これまでに約200 名が合格しています。

なお、2014年12月には、リハビリ出勤規程を制定し、 メンタル不調により休業した場合にも、スムーズな職場復 帰ができるように配慮しています。

大規模災害に備えて

当社では、東日本大震災を契機に従業員などの安全確 認のため、大規模な地震発生時には、当該地域の従業 員などに安否確認メールを自動配信し、安否、被害状況 を把握できる体制を2012 年 4 月に整えました。以来、 半年ごとにテストメールの配信を行い、有効な運用の維 持を図っています。2015年度については、2015年10 月および 2016 年 3 月に、全従業員を対象に安否確認 テストメールの配信を行いました。また、大災害により 帰宅困難者が発生した場合を想定し、2011 年 6 月より 本社および全工場で食料などの備蓄を実施しています。 さらに、インフラが寸断された場合の通信手段として、 2012年3月に本社および全事業所・工場に衛星携帯電 話を設置しました。

▲ グローバル人材の育成

グローバル化が一段と進展する中、将来を担う人材を 育成するために「グローバル人材育成制度」を設けてい ます。国内研修から海外語学研修、海外実務研修と1 年 半にわたる研修プログラムを設け、毎年2~5名の研修 生を選抜・派遣しており、2010年の1期生から現在の7 期生までで計30名となりました。

他にも、英語・中国語に関しては、自己啓発によって一 定の語学レベルに達すると、10~30万円の奨励金を支 給するなど、グローバル化に対応できる人材の育成を推 進しています。

労使協議会の様子 語学留学中の様子

年間400回の労使協議会を通じて

健全な労使関係を構築

事業所・工場では毎月1回、労働組合の支部執行部と 管理職が労使協議会を開催しています(本部・本社間でも 年4回開催)。労使協議会では、事業所・工場の運営に 関するさまざまなテーマを扱います。業績や各部署の状 況に加え、労働時間、休暇取得、職場環境、厚生行事な どの身近なことについて、労使双方が情報や問題意識を 共有し、率直に意見交換を行う大切な機会です。全社で の実施回数は実に年間400回以上にも及びます。そうし た積み重ねがお互いの理解を深め、良好な労使関係を築 いています。

▶年次有給休暇平均取得日数

2015年4月より私を含め3名が海外研修6期生として研修を開始しました。はじめの国内研 修では基礎英語の習得および会社の部門別講義・工場見学などを通じて会社の理解を深めました。 私は2015年9月からアメリカ合衆国ボストンの語

学学校に通い、国際色豊かなクラスメートたちとの 意見交換を通じて国際文化の吸収に励んでいます。 ここに“暗黙の了解”はなく、自分の意思を伝えな いことには何も始まりません。自国の文化に誇り を持ち発信する力、他国を尊重し関心を持つ姿勢、 これらのバランスが肝要だと実感します。この後 の海外実務研修ではこれまでの経験を生かして 現地の人々との関係構築を図りたいと思います。

相談窓口の設置

職場ではさまざまなトラブ ルが起きる可能性がありま す。万一、トラブルが発生し た場合、従業員が一人で悩 まず、誰かに相談することに より、悩みを解決したり、会 社としても早期に対応し、大 事に至ることを避けるために、 相談窓口を設け、周知徹底を

図っています。 相談窓口啓発ポスター 小集団・改善活動発表大会の様子

▲ 小集団・改善活動の実施

従業員のさらなる成長と職場の活性化、世界最強の現 場づくりを目指した相互啓発と切磋琢磨を促すことを目的 に、小集団・改善活動を実施しています。

2015年度は、全要素生産性(TFP)に関わる①所定外 労働時間の削減 ②年次有給休暇の取得促進 ③女性の 活躍推進の3つの課題解決をテーマに活動し、グループ 会社を含めた391チーム、延べ4,300名以上が参加し ました。自職場の業務への理解を深めるとともに、「レン ゴーの現場力」を実感できるよい機会となっています。

10 15

5

0 (日/1人当たり)

2011  2012  2013  2014  2015 (年度) 8.2 7.9 7.7 8.4

11.1

(5)

社会とともに

労使が一体となった健全な職場づくり

労働災害の発生状況と撲滅に向けて

全ての従業員が健康で安心して働くことができる職場 づくりを目指し、労使が委員である安全衛生委員会を 中心として安全衛生活動を行っています。

その一つとして、安全衛生マネジメントシステムを構築 し、PDCAのサイクルを回すことで安全衛生の継続的な レベルアップに取り組みます。特に、死亡などの重大災 害は絶対に発生させないという考えのもと、重大災害に つながる作業や危険箇所を特定し、リスクの除去と低減 を図り、重大災害の発生を未然に防ぐことに注力していま す。また、協力会社も含め全ての従業員に対し安全衛生 教育を行い安全衛生レベルの向上を図るとともに、従業 員の健康管理については定期的に健康診断、健康相談を 実施するなど疾病の早期発見と予防を目指しています。

全国の事業所・工場では安全を最優先とした生産に 努め、2015年の休業度数率と強度率は前年に比べ良く なっていますが、まだ満足できるものでありません。その ため今後も労使一体となり、労働災害撲滅に向けてリスク アセスメント、危険予知活動、安全衛生パトロール、安全 衛生教育などに取り組んでいきます。

ビオトープでの生物多様性の

保全活動を推進

出前授業

工場見学の受入れ

当社の事業活動は、地域の自然環境や社会と密接に結 びついています。各生産拠点を通じた自然環境の保全 と地域社会との共生を目指す活動の一環として、福島 矢吹工場と武生工場でビオトープを造成し、生物多様性 の保全に取り組んでいます。ビオトープや周辺環境の 生態系の推移を調査するため年間を通じ定期的に生物 の モ ニタリング を行うとともに、地域住民の皆さま に憩いの場として開放しています。

次世代を担う子どもたちに向け、従業員が講師となっ て環境の大切さを伝える「出前授業」を展開しています。 2010年度から、段ボールの名前の由来や強さの秘密、 高いリサイクル率やそれを支えている分別・回収の大切 さなどを分かりやすく教える「段ボールおもしろ教室」に 加え、2012年度からは児童にセロファンの特性を理解し てもらうための「ものづくり出前講座“セロファンのふし ぎ”」も新たに開講しています。

2015 年度はこれら二つの出前授業を11 回実施し、 500 名以上の児童が受講しました。

当社では段ボールを通して循環型社会の大切さを学ん でいただき、当社の事業活動への理解をより深めていた だくことを目的に、小学生から社会人まで幅広い年代 の方々の工場見学を受け入れています。地域の小・中学 校からの多くの訪問とともに、自治体やNGO、企業から の受入れも積極的に行っています。

2015 年度は、1,000 名以上の方々が全国各地の 当社の工場を見学されました。

▲ 福島矢吹工場

もともとあった豊かな自然を可能な限り保全し、環境と の共生を図っています。ビオトープ周辺の生物の種類を より充実させるため、水質の管理や池周辺の植栽などを 通じて、ホタルが生息できる環境づくりを推進しています。 地元ボランティア団体「やぶき遊・ゆうライフクラブ」の 皆さまと協力して、ホタルの成虫を捕獲して人工的に産卵 させ、幼虫を水路に放流する活動を継続して実施し、成 虫の飛翔を確認しました。

福島矢吹工場 ビオトープ

▲ 武生工場

環境負荷を低減するためにボイラの燃料を重油から LNGに転換した際、重油タンクの跡地をビオトープとして 造成しました。福井県近郊に自生するコナラやミツマタな どを植栽し、地域の自然環境に適した植物を育てています。

武生工場 ビオトープ

出前授業の風景

工場見学の様子 2015年度 安全衛生活動方針

これまでの事業所の安全に対する取組みを評価していただき、「平成27年度 安全優良職長厚生労働大臣 顕彰」を受賞しました。

無災害を長期にわたって継続するには、安全規則や工場内のルールの遵守、日々の声かけ運動などの基本 を徹底していくことが不可欠です。また、将来に向けて、若い世代に安全と技術を継承していくことが重要と 考えています。例えば、機械の構造については、その場所で発生した過去の災害やヒヤリハットなど、一つ 一つのトラブルに対して実践的な教育を行い、深いレベルまで理解が進むようにします。自分の業務だけに留 まらず、蒸気や電気などの勉強会や小集団・改善活動を実施し、職場全体のレベルアップを図っています。

自分のことだけでなく仲間のこと、自分の職場だけでなく工場全体のことというように視野を広げてい き、仲間とともに無災害を継続していきたいと考えています。

(右)利根川事業所 製紙課原質係 係長 石塚 弘文

平成27年度 安全優良職長厚生労働大臣顕彰を受賞

VOICE

全ての従業員の健康と安全の確保が最も重要であるという理念のもと、

全社挙げてさまざまな安全衛生活動を展開し、安心して働くことのできる職場づくりを目指しています。

安全衛生

企業市民として地域社会に貢献するために、全国の事業所・工場でさまざまな活動を展開しています。 次世代育成支援や電力供給・災害時対策への寄与、生物多様性の保全などに尽力しています。

地域社会貢献活動

1. 安全衛生基本方針

働く人達の健康と安全の確保は会社経営の基盤である との理念のもとに、労使が協力して安全衛生最優先の 職場風土を醸成する。職場に潜在する危険、有害要因を 排除し、労働災害を撲滅して健康で安全な職場をつくる。

2. 目標 「災害の撲滅」

3. 安全魂 「油断大敵」

4. スローガン「安全意識と相互注意でルールを守り、 みんなで作ろう安全職場!」

5. 重点実施項目

「重大災害の撲滅」に向けて、重大災害につながるリス クの除去と低減を図る。

▶休業度数率の推移

▶強度率の推移

2.0

1.5 1.0 0.5 0

2011   2012   2013   2014   2015 (年)

●レンゴー ■パルプ・紙・紙加工業 製造業

1.17

1.05 0.99 0.89 1.49 1.46

1.00 1.06 1.06 1.42

0.94

0.80

0.46 1.79 1.30

0.4 0.3 0.2 0.1 0

2011   2012   2013   2014   2015 (年)

●レンゴー ■パルプ・紙・紙加工業 製造業

0.02 0.08 0.20

0.06 0.10 0.17

0.10 0.06 0.09 0.06 0.19

0.35

0.02 0.05

0.38

災害の程度の軽重を表す指標で、1,000延べ実労働時間当たりの 労働損失日数

災害発生の頻度を表す指標で、100万延べ実労働時間当たりの 労働災害による死傷者数(休業1日以上、あるいは体の一部または 機能を失ったもの)

強 度 率: 休業度数率 :

(6)

基本的な考え方

社会の確固たる信用と信頼に足る企業でありつづけるために、迅速かつ正確な情報開示に努め、健全で透明性の高い経 営を目指しています。「真理は現場にある」という基本理念のもと、権限の委譲、意思決定の迅速化を図りながら、現在の 取締役・監査役制度をより一層強化することで、コーポレート・ガバナンスをさらに充実させていきたいと考えています。

また、2015年6月より適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードへの対応については、2015年11月に東京 証券取引所へ「コーポレートガバナンス報告書」として、当社の考え方を開示しました。当社はコーポレートガバナンス・ コードの趣旨を踏まえ、引き続き、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めていきます。

内部統制

当社は会社法に基づく内部統制の整備の基本方針を 策定しています。2008年4月には、金融商品取引法に おける内部統制報告制度に対応するため、日常業務から 独立した部門である監査部を新設し、同部内部統制監査 グループによるモニタリングによって、全社的な内部統 制、重要な業務プロセスに係る内部統制の整備、運用状 況の評価・改善を行っています。2015年度においても、 当社および当社の連結会社38社を評価範囲として全社 的な内部統制を、またこれらのうち当社を含む重要な 事業会社6社を選定して業務プロセスに係る内部統制を 評価した結果、2015年度末日時点において当社の財務 報告に係る内部統制は有効であると判断しました。

取組みについて

取締役会のほか、原則として月1回以上、経営幹部会 や社内役員会、部門連絡会などを開催し、重要な情報の 共有化を図っています。2007年4月には、取締役会の 一層の活性化を図り、経営における意思決定の迅速化と 業務執行に対する監督機能の強化を目指し、執行役員制 度を導入しました。

また当社では、監査役制度を採用しており、監査役に よる取締役の職務執行に対する監査や、子会社の監査役 と連携するなど連結経営に対応した監査体制の整備に 努めています。

エコプロダクツ2015に出展

災害に強い街づくりを支援

2015年12月、東京ビッグサイトで開催された「エコ プロダクツ2015」に出展しました。

9回目の出展となる今回のテーマは「段ボールマル シェ」。ブース内をマルシェ(市場)に見立て、当社の環境 への取組みやRSDPをはじめとしたリテールメイトシリー ズなどの製品を分かりやすく展示しました。会期中は子ど もから大人まで10,000名を超える方々にご来場いただ き、使用済み段ボールが大切な資源であるということや、 段ボールの可能性と新たな価値を紹介しました。

「大阪ひかりの森プロジェクト」は、大阪市此花区夢洲 の北港埋立処分地における官民共同の企業参加型メガ ソーラー事業で、埋め立てが完了した区画を環境貢献に つなげる大規模なメガソーラー事業用地として有効活用し ています。本プロジェクトを通じ、地球環境保全に貢献す るとともに、都市部での再生可能エネルギー発電の促進 と、地域として持続可能な次世代への環境教育に寄与 することを目指しています。

地震や台風などの災害時、避難所の床敷きや、プラ イバシーを守るための間仕切りなどに使用する段ボール シートや支援物資輸送用の段ボール箱などを提供してい ます。中でも、段ボールベッドは、避難所生活が長引く 中、腰痛の軽減やエコノミークラス症候群の予防に役立 つと注目を集めています。

また、全国の事業所・工場では、地元の市町村をはじ めとする自治体と災害時物資供給協定を結び、万一の災 害に備えた防災対策を支援しています。

エコプロダクツ 2015 の様子

環境貢献事業

「大阪ひかりの森プロジェクト」に参加

防災総合訓練の様子

* レンゴー(株)34自治体、セッツカートン(株)89自治体、大和紙器(株)10自治体、 日之出紙器工業(株)12自治体など、レンゴーグループ全体では全国190以上の 自治体と個別の防災協定を結んでいます。

▶防災協定を結んでいるレンゴー(株)の工場一覧(2016年3月末現在)

工場 自治体

恵庭

恵庭市

北広島市

旭川市

新 仙 台

大和町

宮城県

多賀城市

亘理町

福 島 矢 吹 矢吹町

小 山 小山市

前橋 前橋市

千葉 佐倉市

湘南 寒川町 藤沢市

新潟 新発田市

新名古屋 春日井市 四日市市

福 井 越前市

  

工場 自治体

滋賀 栗東市 草津市

新 京 都 長岡京市 大山崎町

三 田 三田市

和 歌 山

紀の川市

岩出市

田辺市

和歌山市

岡山 総社市

広 島

海田町

府中町

広島市

防府 防府市

松山 松山市 新居浜市

鳥栖 鳥栖市

▶コーポレート・ガバナンス体制図 (2016年6月29日現在)

グループ経営会議

CSR委員会

執行役員

株主総会

内部監査部門 監査役室

会計監査人

経営幹部会 (重要案件の審議等)

監査役会 監査役5名

(うち社外監査役3 名)

代表取締役 取締役会

取締役16 名

(うち社外取締役1名)

本社部門・各事業部門・グループ各社

選任/解任

選任/解任 報告

選任/解任 報告

報告 報告

報告

報告 監査

方針提示 報告 選定/解職

監督

連携

重要案件の

付議・報告 指示監督 計画具申

報告等 方針提示計画等承認 監査

監査

監査

C

S(

)委

社会の信用と信頼を得られる企業であるために、コーポレート・ガバナンス体制と内部統制を整備し 意思決定の迅速化と業務執行に対する監督機能の強化を図っています。

コーポレート・ガバナンス

参照

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